黒翼の手帳

野球のことや音楽のこと、その他諸々のひまつぶし日記

雄平選手登場のコンサート「音楽と野球」レポ1 MUSIC side

雄平さんが「プレゼンター」として出演するというコンサートに行ってきました。
クラシック音楽ヤクルトスワローズという、私の余暇を占める二大要素の融合ですが、正直どんなコンサートなのか全く想像がつきません。
開演前の客席は、見た目ではヤクルトファンがどれくらいいるのかわからない状況でした。

第一部は、プログラムには載っていない「情熱大陸」のテーマでスタート。
東京交響楽団(東響)のアシスタント・コンサートマスターの廣岡さんから「前半は雄平選手から音楽のことについて訊いてもらい、後半は自分が野球のことについて訊く形式で」「情熱大陸ふうに進めたい」とコメントがありました。
早速、雄平さんの入場です。
セーターにジャケットを着たスタイルで、廣岡さん「野球選手ってほんとに体格いいですよね~」。音楽家と並ぶと、ほんとに全然体格が違いました。
ここで二人の意外な関係性について。
実は「実家が近い」とのことで、雄平さんが中学生だったころからお互い知っていたそうです。ただ、このコンサートの企画の方が先で、二人が面識がある前提でのブッキングではなかったそうで、「不思議なもので…」と言っていました。

さて、廣岡さんから予告があったとおり、前半は音楽についての話題中心ということで、雄平さんが「クラシックについてはシロウトなんで…」と緊張気味に話を進めます。
楽家の3人と雄平さんと、お互い何歳で音楽を/野球を始めたか、という話などありつつ、チェロの謝名元(じゃなもと)さん(沖縄生まれ川崎育ちとのこと)、ピアノ女子・芥川さんによる「白鳥」の演奏。
プログラムの頭に白鳥とか、普段はあまりない構成だと思いますが、聴き終わって「心に沁みました」と雄平さん。
「CDとかより生で聴く方がほんといいですね」としきりに言っていました。
試合後のクールダウンに「弾きに行きましょうか?」なんていう話も。

また、チェロは楽器が大きいので「運ぶの大変でしょうね」と。
その流れでピアノ女子に「ピアノは…?(どうやって自分の楽器運んでるのか?)」と訊く雄平さん(大真面目)。
「大巨匠とかで自分の楽器運ぶ人もいますけど、だいたいみんなその会場の楽器を使います」とのコメントに、自分のピアノじゃなくて違う楽器使うなんて大変そう…と思ってるようでした。
そのうち楽器の値段の話になり、チェロの謝名元さんが「廣岡さんのはかなり高いですから、値段を想像しながら聴いてみてください」と振ってからの、
サラサーテ:アンダルシアのロマンス。
あ、情熱大陸から最後まで、廣岡さんはすべて立奏でした。フラットな会場だったので助かりました。
約束通り楽器の値段の話になり、廣岡さんは自分の楽器のことは言いませんでしたが、
「この間ちょっと見せてもらったストラディバリウスは15億」
「15億って言ったら雄平選手の年俸ぐらい」とかましてきて、「いやいやそれはない」と雄平さん。
そこからバットやグラブの値段、どれくらいの期間使うのか、という話、それを受けて、雄平さんから、楽器は何台も持っていたりするのかという質問もありました。
次に、3人(バイオリン、チェロ、ピアノ)で
エルガー:愛の挨拶
J.Sバッハ:主よ人の望みの喜びよ
「楽器弾いてる時って何を考えながら弾いてるんですか」と雄平さん。
廣岡さんは「だれかのために、たとえば客席に好きな人が来ていて(奥さんとか)、その人のために弾こうとするとあまりうまくいかない。だから自分のために演奏する」と答えていました。
それから、「クラシック音楽ってどう聴いたらいいのか?」という話。
この「音楽と野球」出演に向けて、なんと雄平さん、東響の演奏会を聴きに行ったとのこと。
「演奏を聴きながら、客席も見回してみた。みんなどんなふうに聴いているのかなと思って。真剣に舞台を見つめてる人、目をつぶっているひと、いろんな人がいて、人ぞれぞれの思いがあるんだろうな」というようなことを言っていました。
廣岡さんは「ほんとにその通りで、聴く人がそれぞれの思いで楽しんでもらうのがいちばん」と同意していました。
その上で具体的に、
・ポップミュージックとかはどんなに長くても5分ぐらいだけど、第九なんかは90分。そこがまずハードルとなるが、ちょっとでもいいなと思う曲があったら何回か聴いてみると、好きなフレーズとかができてくる。すると、その好きな箇所までにどう持って行くのかとか、そういうのを聴く楽しみがある
・また、過去に熱心に聴いていた曲とかを改めて聴いて、蘇ってくる思いがあったりする。それも楽しい。(個人的に、これはほんとそう思う。特に自分が過去に演奏した曲とかはほんとに時空を超えてくる。それがクラシックの面白いところ)
というような話をされていました。
前半の最後は、メンデルスゾーンのピアノトリオ。いわゆる「メントリ」。
廣岡さんから「メンデルスゾーンは珍しくお金に苦労してない音楽家短調だけど重いテーマとか反骨心とかではなく、青年期の憂鬱とかそんな感じの曲」と説明があった後、1楽章を演奏。
3人で弾くほかの曲が全部編曲ものだったこともあったのか、このメントリはかなりの熱演でした。
終わった後、雄平さんは「すごい。物語みたいだった」と興奮気味にコメントしていました。

雄平さんって、ほんとに何事も一生懸命だなーと思いました。
このコンサートのために、東響聴きに行くとか、
自主トレはもちろんのこと、慎吾君たちのファンミーティングとか、イベント出演も多い中、まったく畑違いの、オケの演奏会に足を運ぶとか、なかなかできることじゃないよなあ…
仕事に対して、人に対してほんとに誠実なんだなと思いました。

第一部が終わってはける時に、ピアノの後ろを通ろうとした雄平さん、促されてちゃんとステージ前方を回ってくれましたが、歩き方がガチガチで、進行役とかほんと大変だったんだろうなあと思いました。

第二部に続く。

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(演奏会中はもちろん撮影録音禁止。終演後に撮りました)

(メモをとるのが苦手なので記憶のみで書いてしまいました。時系列や細かい所の相違についてはご容赦のほど…)